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2009年12月16日 (水)

e10-ラスト年賀状

E10●ラスト年賀状

最後の1枚は文字のみだ。筆文字のようだが、Illustratorでブラシを使って作ったもので、実際の筆を使ったものではない。干支は入っていない。全部で95枚。今年は干支的に楽だったから多少とも早くできたのかもしれない。終わってみればあっという間だが、全力とは言い難く、毎年少しは進化しているというものの、全く満足出来ていないのが本音だ。

自らの年賀状を振り返ってみると、モノクロでペンで描いた手書きの年賀状から始まり、やがて印刷に回すようになり、プリンタへと変遷していったのは世の流れと同じだが、そこにかける情熱は少しづつ醒めていった感じがある。出来は当然どんどん良くなっていくけれど、自戒を込めて言えば中味が薄い普通の年賀状に成り下がってきているといっても良いかもしれない。

それは年令と共に変化していくもので、ある程度仕方がない事だろう。10代、20代は自分の存在を主張する年賀状。30代は近況を報告する年賀状。40代になると義理も混じり、50代から60代以降になると旧交を温める年賀状になるのだろうか…。世代に応じて年賀状の特性は変わらざるを得ない。それは年賀状というよりも、人生そのものと換言出来る。人は年令と共に変化をしていくものだからだ。

人と人のコミュニケーションの方法も年令と共に変化をせざるを得ない。今、自分の為ではなくて、人の為の年賀状を作っているからこそ痛切に感じる。何の為に年賀状を出すのか、どういう年賀状なら人は嬉しいのか。結果、自分が貰って嬉しい年賀状が、みんな貰って嬉しい年賀状である事に帰結する。嬉しいのは、やはり大量生産とは違う、ひとことだ。店に入って機械が話す感謝の言葉に、感動する人はいない。だけど、人が話すありがとうは気持ちがよい。生身を感じさせる年賀状が一番嬉しい。

自分に出来る事は、何か一言添えたくなるような年賀状。書かずにはいられないデザインやレイアウトになるのだろうか。我ながら、そんな高尚なデザインやレイアウトや発想をしているとはとても思えない。カテゴリの目的別や図案化した年賀状やインパクトのある元気の出る年賀状を作るだけで手一杯だからだ。

だけど、年賀状の目的は一括りには出来ない。義理の年賀状だってあるだろうし、止むに止まれず出す年賀状だってある。全ての人に手書きのコメントを強いるのは傲慢とも言える。年賀状を出さない事だって立派な自己主張とも言える。つらつらとそんな事を考えだすと堂々巡りになる。

それでも、来年は今年よりもずっと進化したものにしたいと思う気持ちは変わらない。

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